はじめに
機械設計の現場では、3D CADが普及した現在でも2D CADは現役です。
「マイクロキャダム(Micro CADAM)」は、製造業の現場で長く使われてきた2D CADです。
操作体系がAutoCADとは大きく異なるため、初めて触れると戸惑う部分があります。
この記事では、マイクロキャダムを使い始めた設計者向けに、現場で毎日使う基本操作を解説します。
マイクロキャダムの特徴
マイクロキャダムは、もともとメインフレーム時代のCADをPCに移植した製品です。
そのため、操作体系が独特で、他のCADからの移行者が最初に戸惑うポイントがいくつかあります。
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【マイクロキャダムの特徴】
・コマンド体系がメニュー選択ベース
→ ツールバーをクリックするより、コマンドを入力・選択する操作が多い
・要素の選択方法が独特
→ 「先にコマンド、後で要素を選ぶ」流れが基本
・レイヤー(層)管理が重要
→ 線種・用途ごとにレイヤーを分ける運用が一般的
・2Dに特化した高精度な図面作成
→ 大型・複雑な図面の管理に強い
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基本操作①:線を描く
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【直線を描く手順】
1. 描画メニュー → 直線(またはコマンド入力)を選択
2. 始点をクリック(または座標を入力)
3. 終点をクリック(または相対座標で指定)
【座標入力のコツ】
絶対座標:X,Y の値をそのまま入力(例:100,50)
相対座標:@を付けて入力(例:@200,0 → 現在地から右に200mm)
角度指定:@長さ<角度 で入力(例:@150<45 → 45度方向に150mm)
【水平・垂直線の確実な描き方】
オルソモード(直交制限)をオンにすると、
水平・垂直方向にしか線が引けなくなる
→ 斜め線のミスを防ぐために、不要なときはオンにしておく
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基本操作②:円・円弧を描く
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【円を描く手順(中心・半径指定)】
1. 描画メニュー → 円 → 中心・半径 を選択
2. 中心点をクリック
3. 半径を入力またはクリックで指定
【円弧を描く手順(3点指定)】
1. 描画メニュー → 円弧 → 3点 を選択
2. 始点 → 通過点 → 終点の順にクリック
【現場でよく使うシーン】
穴の投影図:中心線(一点鎖線)と外径円(実線)を組み合わせる
フィレット:角の丸みを円弧で描く
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基本操作③:要素の修正
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【トリム(切断・削除)】
1. 修正メニュー → トリム を選択
2. 切断したい線(削除する側)をクリック
3. 切断境界となる線が自動認識される
→ 「交点を超えた余分な線を消す」操作
→ 作図の後処理として最もよく使う
【延長】
1. 修正メニュー → 延長 を選択
2. 延長したい線の端点に近い側をクリック
3. 延長先の境界線をクリック
【移動・コピー】
1. 修正メニュー → 移動(またはコピー)を選択
2. 対象要素を選択(複数選択は範囲指定またはCtrl+クリック)
3. 基準点をクリック
4. 移動先の点をクリック(または移動量を入力)
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基本操作④:レイヤー管理
マイクロキャダムでは、レイヤーの使い分けが図面の品質に直結します。
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【よく使うレイヤー分けの例】
レイヤー01:外形線(実線・太線)
レイヤー02:隠れ線(破線)
レイヤー03:中心線(一点鎖線)
レイヤー04:寸法線・寸法補助線
レイヤー05:注記・テキスト
レイヤー06:図枠・表題欄
【レイヤー操作】
現在のレイヤーを変更:レイヤーコントロール → 番号を入力
レイヤーの表示/非表示:レイヤーの目玉アイコンをクリック
特定レイヤーを編集不可に:ロックアイコンをクリック
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社内のレイヤー標準がある場合は、最初に確認して合わせることが重要です。
基本操作⑤:寸法記入
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【寸法記入の手順(長さ寸法)】
1. 寸法メニュー → 長さ寸法 を選択
2. 寸法を付ける2点をクリック(または線を選択)
3. 寸法線を置く位置をクリック
【直径・半径寸法】
直径:円の中心または輪郭をクリック → 「φ」が自動付与される
半径:円弧をクリック → 「R」が自動付与される
【公差の付け方】
寸法をダブルクリック → 寸法プロパティを開く
→ 上の偏差・下の偏差を入力
→ または公差記号(H7, h7など)を入力
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現場での使い方:時短のコツ
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【よく使うショートカット系の操作】
・直前のコマンドをリピート:Enterキー(またはスペース)
・コマンドのキャンセル:Escapeキー
・全体表示に戻す:ズームAll コマンド
・拡大表示:ズームWindow → 範囲を指定
【作業効率を上げる習慣】
□ よく使うコマンドをメニューバーにカスタマイズする
□ 図面の保存は「上書き」ではなくリビジョン管理で行う
□ 作業中は定期的に保存する(自動保存の間隔を確認する)
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マイクロキャダムを使い続けるための一言
マイクロキャダムは、「慣れると速い」CADです。
最初は操作に迷うことも多いですが、コマンドの構造を理解すると、繰り返し作業の効率が上がります。
分からないコマンドはヘルプまたは先輩に確認しながら、まず毎日使う10操作を完璧に覚えることから始めてください。
*設計×現場ラボ|機械設計の実務知識を、現場目線で発信しています。*



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