🌎 Read in English — Mechanical Design articles for global engineers

国際規格(ISO・DIN)の読み方——グローバル対応に必要な規格の基礎

国際規格(ISO・DIN)の読み方——グローバル対応に必要な規格の基礎 実務ノウハウ

はじめに

大手メーカーや海外向けの機械を扱う設計者は、「ISOやDINの規格を参照してください」という場面に直面することがあります。

「規格書の見方が分からない」「JISとどこが違うのか分からない」という設計者向けに、国際規格の基本的な読み方を解説します。

ISO・DINとは

ISO(International Organization for Standardization):

国際標準化機構。世界的に使われる国際規格。

→ 日本のJISはISO規格をベースに制定されているものが多い

DIN(Deutsches Institut für Normung):

ドイツ規格協会。ドイツ工業規格。

→ 欧州系の機械・部品に多く使われる

→ 特に欧州製の機械を設計・整備する際に参照する機会が多い

JISとの関係:

JIS = 日本産業規格(旧:日本工業規格)

多くのJIS規格はISOを参考に制定されており、

JIS規格の前書きに「ISO○○準拠」と記載されている場合がある。

ISOとJISの主な対応関係

公差・嵌め合い:

ISO 286-1 ≒ JIS B 0401

→ 公差域クラス・嵌め合い記号の規格

幾何公差:

ISO 1101 ≒ JIS B 0021

→ 形状・姿勢・位置・振れ公差の記号・定義

溶接記号:

ISO 2553 ≒ JIS Z 3021

→ 溶接記号の描き方(JISと一部異なる点あり)

ねじ:

ISO メートルねじ ≒ JIS B 0205(三角ねじ)

→ M○○の表記はほぼ共通

表面性状:

ISO 1302 ≒ JIS B 0031

→ 仕上げ記号の表現方法(ISO記号はJIS旧記号と異なる)

DIN規格の読み方の基本

表記形式:

DIN ○○○○(番号)

例:DIN 912(六角穴付きボルト)

JISとの互換性:

DIN 912 ≒ JIS B 1176(六角穴付きボルト)

→ 同じ規格のように見えるが、寸法が一部異なる場合がある

→ 「互換性がある」と思い込まず、図面で寸法確認をする

DIN部品の選定ポイント:

欧州系のメーカーの装置では

DIN規格の標準部品が使われていることが多い

→ ミスミ・フォックスなどにDIN規格品の取り扱いがある

規格書を読むときの実践的な方法

STEP1:規格番号を特定する

図面・仕様書に記載された規格番号を確認する

(例:「ISO 4762 M8×25」→ 六角穴付きボルト)

STEP2:規格の適用範囲を確認する

規格書の最初の「Scope(適用範囲)」セクションを読む

→ 自分の設計に適用できる規格かを確認する

STEP3:定義・記号を確認する

「Terms and Definitions(用語)」セクションで

使われている用語の意味を確認する

STEP4:表・寸法を読む

寸法表・許容差表が本体

→ 必要な値を引く

【実務上のコツ】

英語の規格書は「数値表」だけを見て判断しがち。

表の前の「注(Note)」に重要な適用条件が書かれていることが多い。

よく混乱するJIS・ISOの違い

表面性状(仕上げ記号):

JIS旧記号(▽):現在のJISでは廃止、しかし現場では使われている

ISO/新JIS記号:ルートがある記号 √Ra○○

→ 古い図面のJIS旧記号をISO記号に読み替えが必要な場合がある

溶接記号の向き:

ISO 2553とJIS Z 3021では矢が示す側の解釈が異なる場合がある

→ 混在する現場では都度確認する

*設計×現場ラボ|機械設計の実務知識を、現場目線で発信しています。*

コメント

タイトルとURLをコピーしました